2017年8月新着楽器と入荷予定のご案内



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≪輸入クラシック 新作≫

J.L.ロマニリョス&サン   El Narciso 650mm 松・ローズウッド

1990年代初頭から共同製作を開始し、作風を微妙に変化させながらしかし、常に最高水準の楽器を世に出してきたロマニリョス&サン、待望の新作です。その経歴や彼らのギターを愛する名ギタリスト達、この楽器を使用しての数々の名演などはもはや語る必要はないでしょう。ギターという楽器にとってのあるべき音とは何かを追求し、それまで未聞の洗練の高みに達した作家の、期待にたがわぬ名品です。
音響におけるクリアネスは比類なく、また過度に饒舌な表情を持たず、あくまで弾き手の指先の繊細な変化に反応することで音楽的に豊かに響くというところも、この製作家ならではの特徴であり魅力と言えます。そして音量のダイナミクスは非常に大きく、コンサートでの効果もしっかり得られるところはギタリストにとって嬉しいところ。内部構造はトーレスタイプの7本の扇状力木を胴底で左右対称に一本づつの力木が受けとめるように配されています。バック材は良質なインディアン・ローズウッドの4ピース仕様。
古雅であり、また同時にこれ以上ないほどの新鮮な印象を見るものに与える外観も相変わらず見事。古今の名器を研究し、名著「アントニオ・デ・トーレス」等を著した、製作家の中でもまれにみる碩学の、確かな矜持を感じることのできる新作です。

≪輸入クラシック オールド、中古≫

ブライアン・コーエン ルビオモデル 1983年 660mm 松・ローズウッド

現代イギリスの製作家の中心人物の一人。45年に及ぶ製作活動において、ジュリアン・ブリームとデビッド・ルビオという偉大な才能とじかに交流を続けてきたことが、この製作家の方向性を決定したことは誰しも認めるところですが、本作はまさに直系の一人と言える彼による、愛すべきルビオモデルです。
外観の意匠はもちろんルビオのオリジナルを踏襲したものながら、彼ならではの渋い雰囲気が印象的。音色も同様に滋味深く、響きは太く温かみがあり、自然な音楽的ニュアンスに溢れたところなども、師譲りと言ってしまえばそれまでですが、彼自身の製作センスと音に関する感性の高さによる部分も多分にあるのでしょう。日本人にもフィットする演奏性の高さ、660mmのスケールですが650mmで普段弾いている方ならほとんどストレスは感じないであろう、実に絶妙な設定がされています。前衛に鋭いまなざしを向ける新しい作家たちが多く出てきている中で、伝統の神髄を実直に体現してきた彼の、そのルーツを垣間見ることの出来る佳品。

ホセ・ラミレス3世 1A C-664 1985年 664mm 杉・ローズ

ラミレス3世(1922~2000)の定番モデル。この翌年の1986年を境に650mmスケールへのモデルチェンジを行っていくこのブランドにとって、オリジナル仕様での最後の年の作となります。ラミレストーンと呼ばれる濃密で甘く艶やかな音色は、3世が1964年に世に出した1Aのオリジナル仕様のものだけが出しうるものだと
ファンの間では半ば共通認識のとなっているだけに、664mmスケールへのこだわりを持つ人は現在でもとても多くいらっしゃいます。ラミレスはこの後時代のニーズに応じC-650モデルを作りますが、移行期にはボディサイズはそのままにスケールだけ650mmに設定した折衷モデルも作成するなど、それなりに試行錯誤があったようです。
本作は充分に弾き込まれておりますので、表面板全体に傷が多くあります。また裏板に一か所割れの補修跡がございます。演奏に関しては全体の再調整が適切に施されておりますので問題ございません。世界で最も売れているブランドの最高モデル、今回お手頃な価格にて。

ホアキン・ガルシア 1977年 650mm 表面板/松、横板/中南米ローズ、裏板/ローズウッド

1929年 スペイン移民の子としてアルゼンチンに生まれる。すぐに両親の生まれ故郷であるスペイン、アストゥーリアスに移住。13歳の時に家具職人の見習いとなり2年後には職工長になるなど、木工には早くから才能を表していたようです。両方の国の内情に翻弄されるようにその後もアルゼンチンとスペインを往復、現在はスペインのマラガにて工房を開いています。
本作はスペインでの作。裏板内側のバーを縦に2本の力木が補強するように組み込まれた特徴的な構造。ヴァレンシアのメーカーRaimundo y Aparicio の専属アドバイザーとして働いていた時期のもので、この構造は日本でも普及しているManuel Raimundo や Antonio Sanchez の上位モデルに採用されています。
どっしりとしたバランスの良い音で、鳴りも不足なく、アルゼンチンで製作を始めたという経歴にもよるものか、どこか南米産のギターを思わせる響き。

≪国産クラシック 新作≫

尾野薫 ブーシェモデル100号 650mm 松・中南米ローズウッド 2017年新作

形式としてだけのレプリカではなく、オリジナルの製作家の音響美学とじかに対峙し、自身のセンスで絶妙な現代性をまとわせた氏のブーシェモデル、待望の新作です。
個人的な親交のあった故稲垣稔氏の所有する1960年代のブーシェをモデルとし、この稀代の名器の良き弾き手であったギタリストとの会話により深めていった理解が、尾野氏が製作するモデルの完成度の高さに大きく寄与していることは間違いないでしょう。まろやかで重厚な響きに誰もがブーシェ的な特徴を感じながらも、あくまでも各音は凛と引き締まり、オリジナルでももしかしたら聴くことのできないのでは、思わせるほどの透徹した、ある種の厳しさをまとっているところに、尾野氏ならではの個性が表れていると言えます。
今作では良質な中南米ローズウッドを使用。造作技術においても精緻を極めた、美しい一本が入荷致しました。

ネジメ・マリン  フレドリッシュモデル60号   640mm 松・ローズウッド  2017年 新作

製作家自身初となるダニエル・フレドリッシュモデル が待望の入荷です。製作家が渡西時に薫陶を受けたグラナダの名工アントニオ・マリン・モンテロが、よく知られているようにロベール・ブーシェとの出会いによりその製作哲学を醸成していったことを想起するならば、同じくブーシェの影響下にあるフランスの重要製作家フレドリッシュのモデルをネジメ・マリン氏が製作するのは、ある意味必然的なものを感じさせるめぐり合わせでしょう。
独特の粘りを伴った重厚な低音、シャープで濃密な高音、640mmスケールとは思えない、きりっと張りのある全体の響きは、まさしくフレドリッシュの特徴を如実に備えたもの。さらにそこにマリン氏の土台と言えるグラナダ的な明朗さが加わり、彼自身のオリジナルに対する挑戦の意思も感じられ、端倪すべからざる唯一無二のレプリカモデルとなりました。

今回入荷したフレドリッシュモデルの製作レポートは、こちらからご覧いただけます。

≪輸入フラメンコ 中古≫

コンデ・エルマノス AF25R 1990年 665mm 松・中南米ローズウッド

フラメンコギターブランドの老舗、コンデ・エルマノス フェリーペ工房の「黒」が入荷いたしました。
コンデブランドの名声を不動のものにした先代のファウスティーノやマリアーノが相次いで世を去り、必然的にブランドの転換期となった時期のもの。
先代から引き継いできたものがまだ濃厚に感じられ、現在のフェリーペの洗練と比較するとやはりまだ土臭さが感じられるのがフラメンコファンにとっては嬉しいところでしょう。カタログ上での公式なアナウンスは事情によりされていませんが、いわゆるパコ・デ・ルシアモデルとされている型。年代相応の塗装ひび割れや引き傷等がありますが、演奏性を損なうものではありません。良質な中古の黒をお探しの方にぜひ!

≪国産クラシック 新作 入荷予定≫

スペイン伝統工法で製作された本格的手工ギター、ボーナスフェアに合わせてそろい踏み致します。名工として歴史に名を刻んだ製作家の作品を再現した真に価値ある楽器が続々と入荷いたします。

尾野薫 トーレスモデル80号 645mm

尾野氏の現在のモデルラインナップはすべてが非常に高いクオリティを誇っており、またそれぞれに、まさに文字通り個性的なことからどれも人気の高いラインナップですが、現在国内製作家きっての碩学と言える氏が、知性と感性の高みにおいて結実させたトーレスもまたしかり。待望の新作8月に入荷致します。

清水優一 ロマニリョスモデル
ロマニリョス1世の設計、音作りにて、口輪など一から手作りで作成した入魂のモデル。高い工作精度にて美しく仕上げられた外観、ロマニリョスモデルらしい透明感あるしなやかでクラシカルな音質です。

上の画像をクリックすると製作レポートがご覧いただけます。