2017年3月新入荷楽器のご紹介

≪輸入クラシック 中古≫

G.オルディゲス ハウザー1世モデル La Mana 2012年 650mm 松・中南米ローズ

音色、工作精度ともに純ドイツ的要素を十分に感じさせながら、トーレス美学のドイツ的解決を成し遂げた本家ハウザー1世の音響を見事に継承したオルディゲス。
やや硬めの透徹した響きのなかに、木質の柔和なニュアンスをそこはかとなく漂わせ、各音の素晴らしいバランスとともに、まさにクラシカルな上品さにあふれた1本となっています。中低音から高音にかけての、くっきりとしてしかも太く濃密な音色が、メロディを歌わせるときに十全に響き、この楽器が実にロマンティックな表現力を備えたものであることが体得できます。

セルジオ・アブリュー 1996年 647mm 松・中南米ローズ

プロギタリストから製作家へと転じた例はギターの歴史の中でいくつも知られていますが、ブラジル出身ギタリストとしてすでに一流ギタリストの一人と目されていた彼が、アメリカの名工トマス・ハンフリーを通過してハウザーという究極に行き着くという流れは、やはり特異なものがあります。希代の名工への最大限の敬意を常に払いつつ、プレイヤーとしての経験から培われたであろう演奏性と音響への卓越したセンスがドイツ的工法の中に消化され、独特な個性を放つギターとなりました。指先のタッチに対する鋭敏な反応性。硬質ながら明朗で温かみのある音色は世界中のギタリストに愛用されています。

ラファエル・ロマン 1995年 650mm 松・中南米ローズ

ラミレス3世の黄金時代に工房長を務めていた先代のパウリーノ・ベルナベ。独立後もスペイン、マドリッドを代表する製作家の一人として、名手ナルシソ・イエペスをはじめ、実に多くのユーザーに愛されてきました。ベルナベの愛息の名が冠されたこのギターは、2000年代まで継続して製作され、ベルナベ工房としては比較的入手しやすい価格帯でのハイクオリティな楽器として、大変な好評を博しました。パワフルで濃密な響き。南部的なものとは異なる、どこか都会的でロマンティックな響きは、マドリッドのイメージと符合し、その後のベルナベ2世へと受け継がれることになります。

ヘンリー・トルキン 1800年代 634mm 松・中南米ローズ

19世紀イギリス、ロンドンで楽器商を営んでいたヘンリー・トールキンは、主にピアノの製造販売でその名が歴史に記憶されています。当時イギリスの楽器商がギターを製作販売していたことは珍しくなく、現在も多くのモデルを中古市場で見つけることが出来ます。今となっては貴重な材を使用して、ユーザーの目も喜ばせるように施された装飾などは音色と相まって独特なものがあり、また個人ラベルとは別に比較的安価に入手できるということもあって、古楽器ファンのひそかなターゲットゾーンとなってきました。本作はヘッド形状からパノルモタイプを模したものと言えますが、ボディ形状やボディ厚など、バロックギターその他様々な要素を感じさせる1本。音色はやはり渋く、しっかりとロマンティックギターの響きを伝え、発音もしっかりしています。

アントニオ・サンチェス No.2500 1999年 650mm 松・中南米ローズ

スペイン、ヴァレンシアの工房。日本でも非常に良質で充実した入門ラインナップを提供しているブランドとして、定着してきました。本作は現在のカタログでは最上位機種のハンドクラフト4 にあたり、サンチェス本人の完全監修のモデル。梯子状に配された裏板力木が特徴的ですが、これは彼の師であるホアキン・ガルシアの工法を受け継いだもの。音は透明感があり、しっかりとバランスよくまとまり、上品な味わい。

≪国産クラシック 新作≫

ネジメ・マリン アウラオリジナルモデル 70号 650mm 松・中南米ローズ

一作ごとに新たな、大胆ともいえる変化をみせながら、高い完成度を維持している若手の、端倪すべからざる新作です。前作より力木の本数と形状、配置を変え、全く異なる方向性さえ示したとさえいえる本作は、これまでになく響きが洗練され、凛としたという言葉がぴったりの1本。音楽的な表現力も深みを増し、タッチにも相応のものが求められますが、フィットした時の充実感は素晴らしいものがあります。注目の俊秀の今を如実に感じることができる、期待にたがわぬギター。
松井邦義 KM-2 650mm 松・ローズ

ベテランという言葉も円満に当てはめることができる、ユーザー信頼度の極めて高いブランド。その中でも定番中の定番モデル。弾き易さ、音の明朗さ、しっかりした発音と音量、全体のバランス、確かな造作とすべてにおいて不足なく、しかも耐久性も優れた一本。

≪国産クラシック 中古≫

アルベルトネジメ・エ・イーホマリン アウラオリジナルモデル 60号 2012年 650mm 松・ローズ

製作家25歳の時の作。すでに工作技術には確かなものがあり、ギターに対する確固たる製作美学もうかがえる仕上がり。新作での厳しさとはまた別の、音色と弾き心地の両方において親しみやすい感触があるところは、これも若さならでは。若干の弾き傷があるほかは美品と言ってよい良好な状態。

 

≪輸入フラメンコ オールド≫

マヌエル・レジェス 1世 1991年 655mm 松・シープレス

名工マルセロ・バルベロ1世が出発点であることから、同じくフラメンコギターの大家アルカンヘル・フェルナンデスと並び称されることの多いスペイン、コルドバの名工。その人気を決定づけたのはヴィセンテ・アミーゴをはじめとする数々の現代の名手達の使用によるものですが、その評価は2014年に死してなお高まりを見せています。本作はまさに旺盛な製作時期のもの、セラックでの再塗装が施されており、状態も良好な一本