2006年9月2日、3日にアウラ音楽院主催でドイツミュンヘン在住のギタリスト加藤政幸氏のマスターコースが行わ
れました。これには、コンサート参加資格付きの特典がありました。
ヨーロッパを中心に演奏、教授活動に活躍する加藤氏だけに内容の濃い
素晴らしいレッスンでした。受講生もアマチュア、ドイツ留学を控える
女性、アウラ音楽院講師など多彩でした。
講習会修了後、加藤氏を囲ん
でギター音楽やドイツのこと、教授法など有意義なお話が聞けてとても
勉強になりました。アウラ音楽院では以前にもドイツの佐々木忠氏を迎
えて講習会を主催したことがありますが、今後もこのような催しを期待
したいものです。
S.H サパテアード(R.サインス・デ・ラ・マーサ)
K.S 南のソナチネ(M.M.ポンセ)
Y.M ソナタ3番より第2楽章(ポンセ) ソナタK209
(D.スカルラッティ)
K.K 椿姫の主題による幻想曲(アルカス)
S.S カステリア組曲(トローバ)
J.M ロッシニアーナ5番(ジュリアーニ)
T.K 独創的幻想曲(J.ビニャス)
都合により1、2番の受講生のレッスンが聴けませんでし
たので、3番目以降から紹介したいと思います。
受講者3番 Y.M ソナタ3番より第2楽章(ポンセ) ソ
ナタK209(D.スカルラッティ)

石川県からの参加のY.M氏は、音も良くとてもよくまとまった
完成度の高い演奏を聴かせました。ポンセの技術はしっかりしており、
主に音楽的なアドヴァイスになりました。フレージング、及び音の主と
従の関係をオーケストラの第一ヴァイオリン、第二ヴァイオリンに例え
てギターを弾きながら説明されていました。アドヴァイスの後はフレー
ズが明快になり曲の持つ魅力が引き出されてきたと思います。
スカルラッティはシンコペーション、装飾音の扱い、早く弦に触れ過
ぎて音が消えてしまうことなどについて説明されていました。バッハな
どの装飾の運指の例、そのやり方などの指導もされていました。
受講者4番 K.K 椿姫の主題による幻想曲(アルカス)

最近人気の曲ですが、良く知られているだけにテーマの弾き方、場面
の移り変わりなどの変化の付け方、ハーモニックスと和音のバランス、
リズムの取り方などを中心にアドヴァイスされていました。最初は緊張
気味で右手が浮きがちでしたが、加藤氏の言葉と実演によってロマン派
らしい雰囲気が出てきていました。
受講者5番 S.S カステリア組曲(トローバ)

ドイツ留学を一年後に控えているという受講者で、あまりスペイン物
は弾かないそうですが、うまく雰囲気を出していました。通して組曲を
弾きましたが、レッスンは終曲のダンサから始まりました。
スラーの位置とピッチカートのアクセントを工夫するようにアドヴァ
イスされましたが、リズムの効いた舞曲らしくなっていきました。ア
ラーダの重要な音、和音をもっとしっかり出すように、スラー、重要な
声部もしっかり出すようにとのことでした。
ファンダンギーリョはテーマのアポヤンドとアルアイレの関係、及び
アポヤンド質のアルアイレの弾き方、音のグループ化の仕方を説明され
ていました。フレーズごとの色彩やテンポ。抜く音としっかり出す音な
どについても丁寧に説明されていました。
受講者6番 J.M ロッシニアーナ5番(ジュリアーニ)

私事で恐縮ですが、加藤氏のロッシニアーナ1番を聴いた事が
あり、素晴らしい演奏であったので非常に楽しみにしていました。まず
この曲をどのように弾きたいか尋ねられましたが、まだしっかりは考え
がまとまっていませんでした。弾けない箇所もあるし。ロッシーニのオ
ペラのようにはテンポやリズムが出せないし、ギターならでは(ジュリ
アーニ)の音楽としてアピールしないとおけないとは思っているのです
が。アクセントや音色、伴奏のバランス、歌い回しなどあらゆる面で有
益なアドヴァイスをして頂きました。技術的にも弾けていなかった箇所
が開放弦を使用して、スラーの位置変更などをしてうまくまとまりそう
です。とても為になりました。ありがとうございました。
受講者7番 T.K 独創的幻想曲(J.ビニャス)

まだ15才だという受講者はトレモロ中心の独創的幻想曲
(J.ビニャス)を演奏しました。構え方や肩を水平にするように
アドヴァイスされていました。トレモロを弾くにはアルペジオだという
ことでアグアドのアルペジオ練習曲などを推薦されていました。トレモ
ロは4つうち、6つうちなどを練習するようにとのことです。
森淳一
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