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Q & A 集
1.弾いた後は弦をゆるめる方がよいのでしょうか

ゆるめるか否かは、ゆるめる目的によります。
まだ新しいギターの場合、棹の順ぞりを防ぐ目的でゆるめるのであれば、あまり意味がありません。
ギターは、使用しているうちに弦の張力によって棹や表板がわずかに変化し、バランスがとれたところで安定します。
このときすべてのギターが順ぞりするわけではなく、逆ぞりする場合もあります。

その後は適切に保管されていれば、あまり大きな変化を起こすことはありません。
本来の性能に早く到達するには早く安定させ、その状態で弦高等を調整した方がよいと思います。
ギターを弾き込んで最高の状態にしたいと思っているときは、ゆるめる必要はなく、どんどん弾いてやった方がギターのために良いと思います。
言い換えれば、ギターは調弦をしてある状態で、弾くことにより発生する振動に応じてその緊張状態のバランスを取っているとも言えます。

人によっては、表板の緊張が急激に変化することを避けるために、弦の交換を1本ずつ行ったり、弾かないときも常にチューニングしておき、いつも同じ音程(張力)となるように気をつけている人もいます。
いずれにせよ、前述の様に常日頃コンスタントに弾く時は弦を緩めず、長期に渡り弾くことが出来なかったり、旅行等で環境に大きな変化がある場合は、緩めて保管することが良いと思います。

数十年を経た古い楽器の場合は、当然安定した状態となっていますが、使用にあたって寿命を考慮する必要が生じます。
古名器の寿命は一般的に考えられているより長いものですが、実際にそれぞれのギターの寿命がどの位かは誰にもわかりません。
結局、弾かれる方が最高の状態に保つことを優先するならゆるめず、寿命を延ばすことを優先するなら状況に応じてゆるめる、という使い方をすることになります。

長年弾き込んだギターで、弦をゆるめてギターを休ませると,以前の音が回復することもあります。
このときは、ゆるめたまま、数ヶ月そのままにしておきます。また、弦の寿命を延ばすためにゆるめる場合は、目一杯ゆるめたらよいでしょう。

(製作家 尾野 薫)


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