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髙木真介のスペイン便り
24.セビーリャ・ビエナル・フラメンコ・フェスティバルほか(2002.9.24)

すっかりご無沙汰で申し訳ありません。本当に久しぶりのスペインだよりです。皆様いかがお過ごしですか。こちらはすでに秋の気配が漂っていて,ついちょっと最近までスペイン全体を支配していたバケーションモードも,なんだか遠い存在になりつつあります。スペインでは9月は始業の月で,とてもリフレッシュされた感じです。

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ビエナル・デ・フラメンコ

 アンダルシア地方の中心地セビーリャでは,9月3日からBIENAL DE FLAMENCOが開催されています。ビエナルというのは,「2年おき」と言う意味で,2年おきにこの大きなフラメンコ・フェスティバルは開かれます。今年は10月6日まで,マエストランサ劇場を中心に市内の主要劇場などで,毎日さまざまな形態のアルテ・フラメンコが繰り広げられています。今スペインではフラメンコがものすごく流行っています。本場スペインでフラメンコが流行っていると言うのはおかしな表現ですが,今日のスペインのフラメンコ・シーンにはとても熱いものを感じます。と言うのは,多くのアーティストたちにより,新しいフラメンコを創ろうという動きが非常に活発に行なわれているのです。一部の熱烈なファンだけではなく,一般の人たちもそれに興味を示しています。だからと言って,古くからの伝統的なものが置き去りにされているわけではなく,むしろそういったなものが見つめなおされている動きもあります。いわば「温故知新」と言う感じですね。そんなわけで今スペインでは,大きなフラメンコ革命が展開されていると言っても過言ではないでしょう。さて,この「2年おき」のフェスティバルですが,内容はものすごくバラエティーに富んだプログラミングになっています。とてもご紹介しきれませんので,ウェッブサイトでゆっくりご覧ください。

www.bienalflamenco.org/

 ひとつだけ個人的な興味から選ぶとすると、10月2日,マエストランサ劇場で開かれるコンサートでしょう。すでにグラン・マエストロの域に達したと言えるマノーロ・サンルーカルとレオ・ブローウェル指揮のマラガ・フィルハーモニック・オーケストラの共演で,サンルーカル作のギター・コンチェルト”MEDEA”が演奏されます。

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オペラ座の怪人   

 次は,ミュージカルの話題です。マドリードにあるロペ・デ・べガ劇場(Teatro Lope de Vega)において「オペラ座の怪人」(El Fantasma De La Opera)が9月4日に封切りとなりました。19世紀末のパリ・オペラ座を舞台にしたミステリー小説「オペラ座の怪人」は,フランスの作家ガストン・ルルー(Gaston Leroux)の名作ですが,その小説を元に作られた,「キャッツ」で有名なアンドリュー・ロイド・ウェッバー作曲のミュージカルです。このミュージカルは1986年秋ロンドンで初演されて以来,世界中で大ヒットしました。スペインでも,かなり前からこのミュージカルの上演が待たれていましたが,やっとそのときが来ました。厳しいオーディションをパスした選り優れのスペイン人アーティストたちにより,すべてスペイン語で上演されます。まだ始まったばかりですが,音楽のすばらしさはもちろん,緻密かつ非常に大掛かりな演出や舞台効果,そして凝った衣装などもとても評判良く,今からロング・ランが予想されています。また上演されるロペ・デ・ベガ劇場もマドリードの銀座通りと言えるグラン・ビア通りにある由緒ある劇場です。マドリードにこられる機会がありましたら,このミュージカル観劇をお勧めいたします。ちなみに入場料は50ユーロ(約6000円)前後です。興味のある方は,下記のウェッブ・サイトを覗いてみてください。

www.elfantasmadelaopera.com    

エステーリャ古楽週間 ( SEMANA DE MUSICA ANTIGUA )

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 スペイン北部ナバーラ地方にあるエステーリャ(ESTELLA)は,北のトレドと呼ばれる古い美しい町です。サンティアゴ巡礼の道に接しています。そのエステーリャに12世紀の頃建てられた美しいロマネスク様式の聖ミゲール教会(Iglesia De San Miguel)がありますが,そこを舞台にして9月10日から14日まで,合計5回のコンサートからなる古楽週間(フェスティバル)が開かれました。中世の街並を思わせるエステーリャにある古い教会で奏でられる古楽は,きっと聞く人をその時代にタイムスリップさせてくれるのでしょう。12日のコンサートに著名なリュート奏者コンラド・ユングヘネル(Konrad Junghänel)が登場しました。その他詳しいプログラムなどは,下記のウェッブサイトでどうぞ。

www.cfnavarra.es/cultura/cas/accion/antigua.htm

 それでは,今回はこの辺で。とても暑かった日本の今年の夏に耐え抜いた身体の疲れを癒すためにも,良い芸術に触れるにはとても良い季節ですね。

また近いうちに次のスペインだよりをお届けできるように努力します。お元気で。

髙木真介,2002年9月20日,マドリード

Masayuki Takagi


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