共鳴

ギターはもともと雑音の多い楽器ですが、共鳴も時として気になるものです。チューナーを使って正確に調弦したギターで、4弦の開放弦を親指で弾いてすぐ消音して下さい。
まだどこかの弦で音が残っているはずです。他の弦を一本づつ消音し、どの弦が共鳴しているか見つけて下さい。
弦が見つかったら、その弦の倍音が共鳴しているはずですから、何フレットのハーモニックスかさがして下さい。
それは5弦の4倍音(5FのHar)の音です。共鳴は弦から弦に直接伝わるのではなく、一度表板に伝わってから各弦に伝えられます。
各弦の倍音も、同じ高さのものがあればすべて鳴り始めます。
時には、押さえたフレットとナットの間の弦が共鳴することもあります。同じようにして、1弦の開放弦を弾いてすぐ消音し、共鳴している音をさがして下さい。
今度は二つの音が聞こえますが、5弦の3倍音(7FのHar)と6弦の4倍音(5FのHar)の音です。
1弦を半音づつ、共鳴する音をさがしながら上がっていくと(音程を上げるごとにすべての弦を消音します)、かなり色々な音が聞こえてくるのがわかります。
所々共鳴が聞きづらかったり、ない所もありますが、12Fの共鳴音は6弦の8倍音と、5弦の6倍音です。
12Fで共鳴しないのは、不良弦か、フレット音痴か、駒の位置が悪いのかもしれません。
12Fの実音をチユーナーで確認して下さい。
1弦だけオクターブの音が合わないのは不良弦ですが、すべての弦でオクターブの音が上がっているのは、他の原因です。まれにすべての弦で下がる事もありますし、不良弦が2本、3本という事もあります。              
 今度は1弦以外の弦を消音した状態で、1弦を半音づつ上がっていくと、1弦そのものの音が聞こえます。
いくつか、音がつまったり、大きく出たりする所があると思いますが、原因の一つはウルフトーンです。

1弦以外の弦を消音した状態で、1弦を半音づつ上がっていくと、1弦そのものの音が聞こえます。
何ヶ所か、音がつまったり、大きく出たりする所があると思いますが、その原因の一つはウルフトーンです。
ウルフトーンはギター自体の音で、胴の形と中の空気量、材料の硬さ、サウンドホールの大きさ等で決まります。
しかしサウンドホールが大きい為、空気量の境目が曖昧になり、ウルフトーンの音は幅をもっています。
そしてその音にも倍音があり、色々な音を含んでいます。ウルフトーンと弾いた音が共鳴すると音の出かたが違ってきます。  
 ギターのウルフトーンがどの音か知るための簡単な方法は、サウンドホールの中に向かって『ア~』と言いながら音程を変え、ビリビリと共鳴する音をさがします。
そのような音の一番低いものがウルフトーンで、普通ファからラの間にあります。
製作者はウルフトーンをフレットによる音程の間に入れて、強く出ないように作りますが、ウルフトーンに幅があるためどこかに強く出てしまう事があります。これはギターの宿命で、どんなギターでも多かれ少なかれあります。

 また、共鳴で困るものに不協和音があります。例えば4弦のミの音を弾いてすぐ半音上がったファを弾くと、音が濁ります。ファだけ弾いた時と比べるとその差がはっきりわかります。
これはミの音を弾いた時点で、6弦の2倍音が鳴り出し、その音とファの音が重なるからです(1.2.5弦でも少し共鳴音が出ます)。
同じ和音でも、1弦の開放、2弦のド、3弦のラ、の和音を弾いてすぐ消音してみて下さい。
残りの4.5.6弦すべて共鳴しているのがわかります。今度は4.5.6弦を右手の親指で消音しながら弾いてみて下さい。
和音を連続して弾き比べると、かなり印象が違って聞こえると思います。
これらの関係は曲の中でも時々あり、気になる所は共鳴で鳴り出した弦も消音しなければな りません。
反対に音をレガートにつなげたい時は、共鳴弦をうまく使う事も可能です。
また聞こえて来るギターの音色の中で、音の弱い、立ち上がりのはっきりしない共鳴音は遠くまで届かないため、遠達性を考える時には、弾いた音そのものが問題になってきます。


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