ユーゴ・キュビリエ No.89 ラティス仕様 2016年 650mm 松・中南米ローズ
フランス、マルサンヌに工房を構える製作家。表面板に格子状(ラティス)力木構造を採用したギターを主に製作していますが、従来のオーストラリアギターとは異なり、音色と構造の両方において伝統的なものを土台に構築されています。豊かな音量、抜群の反応性といったラティス構造ならではの特性とともに、音響の透徹と繊細な表現力をも備えているところが新しさを感じさせます。造作の美しさとともに、そのトータルバランスに優れた楽器はフローリアン・ラルースやザビエル・ジャラなどの新進気鋭の若手に愛用さることになり、近年日本国内でも注目を集めています。本作はまだ日本に数本しかないこのブランドの貴重な中古。状態良好の一本です。
ショーン・ハンコック ハウザー1世モデル 2009年 650mm 松・ローズ
1981年生まれのオーストラリアの製作家。オーストラリアというとスモールマンを祖とするラティス構造のギターの流派が思い浮かびますが、父親にギター製作を学び、2007年にスペインで名工ホセ・ルイス・ロマニリョスの講習会に参加し直接の指導を受けた彼のギターは実に愛すべき伝統的なニュアンスを備えたもの。現在も主要ラインナップとなっている彼のハウザー一世モデルは、素直に彼のキャラクターをこの名器に反映させた、味わい深い1本となっています。
カズオ・サトー プレリュード 2003年 650mm 松・ローズ
イギリスのデビッド・ルビオ工房で働いたのちドイツで自身の工房を立ち上げた日本人製作家。ルビオ的な音色傾向からドイツ的趣向へ、そして現在はモダンタイプのギター製作へと自身の作風を変化させていくなかで、そのどれもが捨てがたい魅力を放っており、日本でも早くからジャンルに縛られずファンを獲得してきました。本作はこのブランドのいわば入門ラインといえるものですが、弾き易く、たっぷりとした響きと柔らかな音はルビオ的なものも感じさせ、表情にも不足はありません。
ホセ・ラミレス 125周年 エストゥディオ 2011年 650mm 松・ローズ
スペインの老舗にして現在も世界で最も有名なクラシックギターブランドとして君臨するホセ・ラミレス。そのラミレスが1世の工房設立から125周年を記念して製作された入門モデル。艶やかさと重厚さというこのブランドの特徴はここでも聞かれ、発売当時大人気を博したモデル。通常は表面板が杉仕様ですが、当楽器は松仕様の特別モデル。
加納木魂 13コース バロックリュート 1982年 680mm 松・楓
現在も旺盛にクラシックギター製作を続けるベテランが、かつて魅力的なリュートの作り手でもあったことは意外に知られていませんが、ここに見る楽器は彼の古楽器における造作センスがたぐいまれなものであったことをうかがわせるに足る、実にしっかりと構築された1本。
桜井正毅 CO-J 2008年 650mm 松・中南米ローズ
ジャパニーズブランドとしては不動の人気を誇るブランドの定番導入モデル。弾き易く、拡がるように手元でたっぷりと鳴り、その演奏性の高さと容易さからアコースティックやエレキのユーザーからも愛用されることの多い一本。