またまた間が空いてしまいましたが，皆様お元気でお過ごしのことと思います。日本では，桜がそろそろきれいなころでしょうか。そして年度変りですね。きっと皆様フレッシュな気分で毎日を送っていらっしゃることでしょう。スペインでは，春らしいとても過ごしやすい気候です。何となく気分がうきうきしてきます。つい最近サマー・タイムになって，時計の針を１時間進めたのですが，急に日が長くなりました。
さて今回は，バルセローナで行われるギターフェスティバルに関してお知らせします。今年で１２回目を数え，すっかり定着したイベントといえます。御存知の方も多いと思いますが，このフェスティバルの音楽監督を務めるのは，ヨーロッパを拠点に世界をまたにかけて活躍する日本人ギターリスト・鈴木一郎氏です。３月２９日から６月２６日まで３ヶ月に渡る，クラシック，ラテン，ジャズ，フラメンコ，ロックなどギターが関係していればなんでもありという感じの，とてもオリジナリティーのあるギター･フェスティバルです。驚くのは，出演者の顔ぶれが一流アーティストぞろいであることです。それでは，日程，出演者等ご紹介いたします。
第１２回バルセローナ･ギター･フェスティバル
３月２９日・Palau de la Música (21:30) ： コンパイ･セグンド
“Compay Segundo”
３月３０日・Palau de la Música (21:30) ： ビセンテ･アミーゴ
“Vicente Amigo”
３月３１日・Luz de Gas (22:00) ： ジョエル･シャビエル･トリオ
“Joel Xavier Trio”
４月５日・L’Auditori (22:00) ： ライムンド・アマドール
“Raimundo Amador”
４月１９日・Casal del Metge (21:00) ： ジャウメ・トレントとアーナルデュール・アルナルソン
“Jaume Torrent + Arnaldur Arnarson”
４月２６日・Luz de Gas (22:00) ： チクエロ “Chicuelo”
５月６日・Auditori Winterthur (20:00) ： バルセローナ・ギター・オーケストラ ＝ セルジ・ビセンテ（指揮）
“Orquesta De Guitarras De Barcelona ? Dir. : Sergi Vicente”
５月１２日・Palau de la Musica (22:00) ： ペペ・アビチュエラ＆ボリーウッド・ストリングス
“Pepe Habichuela & The Bollywood Strings”
５月１８日・Palau de la Musica (21:30) ：トマティート・セクステット
“Tomatito & Sextet
５月２６日・Palau de la Musica (22:00) ： ジョン・ウイリアムズと仲間たち
“John Williams & Friends”
５月３１日・Auditori Winterthur (20:45) ：イサベル・レイ＆鈴木一郎
“Isabel Rey & Ichiro Suzuki”
６月９日・Luz de Gas (22:00) ： ペドロ・ハビエル・ゴンサレス
“Pedro Javier Gonzalez”
６月２６日～２７日・Auditori (22:00) ： パコ・デ・ルシア
“Paco de Lucia”
実に豪華かつバラエティに富んだ内容ですね。ビセンテ・アミーゴ，トマティートそしてパコ・デ・ルシアと三大フラメンコ・ギターリストがそろっていますよ。クラシック系では，大御所ジョン・ウィリアムズが出演しますが，今回はバンドを引き連れて，アフリカン・ミュージックを演奏することになっているそうですが，どんな内容になるのかとても興味深いところです。キューバからは，９０歳を過ぎてもなお元気いっぱいのコンパイ・セグンド。あと，特に注目すべきアーティストはライムンド・アマドールです。彼は，ジプシー出身ですが，なんと，ブルース弾きです。ブルースのマエストロB・B・キングと共演して一躍脚光を浴びるようになりました。ジプシーらしくフラメンコっぽいものやルンバなどの音楽とブルースが融合されたかなりユニークなサウンドを作っています。今スペイン国内でもっとも「旬」なアーティストといえるでしょう。
このフェスティバルのホーム・ページのアドレスも記しておきましょう。出演者の簡単な紹介などが載っています
www.the-project.net/festival_guitarra.htm
それでは，今回はこのへんで。すがすがしい春風にふかれながら，楽しい毎日をお過ごし下さい。ごきげんよう。
髙木真介，２００１年３月２７日，マドリード
Masayuki Takagi
